北欧の福祉
スウェーデンの医療ケア
スウェーデンの医療ケア制度

スウェーデンの診療所、病院のほとんどが公立であり、私立病院のベッド数は1割程度といわれる。
どの地方自治体Kommuneにも必ずあるのが、地区診療所Vardcentrum。これが日本の町の個人診療所に当たり、人口1万人につき1か所という目安で設置されている。地域住民のプライマリーケアを担っていて、外来患者の診察や病院の紹介、在宅医療で多忙を極めている。地方自治体の数は285前後(毎年変化している)で、地区診療所は850前後ある。ストックホルムやヨーテボリなどの大きな自治体は、いくつもの医療地区に分けて地区診療所を設置している。
高齢者や小児、障害者の医療を担当する訪問看護婦のステーションは、地区診療所にある場合と、ナーシングホームや障害者などの福祉施設にある場合、あるいは地域に単独である場合もある。全国に1600か所あり、各地域に分散して設置されている。訪問看護婦もまた多忙で、在宅医療だけでなく、癌で亡くなった方の親族の心のケア、妊婦の検診や産前産後教育、青少年の性教育などに飛び回っている。
担当科目によっては、専門的な地区診療所をおく場合もある。ストックホルムのブロンマ精神病センターは、小さいながらも診察・短期入院施設をもっている。
高度医療は、中規模の地区病院が20万人に1か所、大規模な中央病院が30万人に1か所の割合で設置されている。地区病院は全国に58あり、最低でも内科、外科、放射線科、麻酔科はあり、加えていくつかの専門科をもつところもある。中央病院は各県に最低1か所あり全国に25ある。これが総合病院の役目を果たしている。どちらも身体の急性期医療を行う場であり、治療が終われば直ちに患者は地方自治体のリハビリ施設やナーシングホームに移管される。規定の期間内に自治体が患者の移管先を作り出せない場合は、自治体は県に罰金を払う必要がある。
高度先進医療は、全国に6つある医療区に設置された9つの病院が担う。同時にここは、医療区にある大学医学部の教育の場でもある。ストックホルムのカロリンスカ病院やヨーテボリのサーリグレンスカ病院がこれに当たる。







